とても暖かな土曜日。4時半頃、ずいずいと手をつないで外を歩いていたら、春の夕暮れみたいな匂いがした。吉田美奈子の声は、こういう夕暮れ時に似合う。懐かしいような、淋しいような、ほっとするような、せつないような、春の夕暮れに。
写真は1976年にリリースされた『FLAPPER』というアルバム。レコーディングに参加したメンバーを見ると、キーボードは矢野誠、佐藤博、矢野顕子、松任谷正隆、ドラムスは村上“ポンタ”秀一、林 立夫、ベースが細野晴臣、高水健司、ギターは鈴木 茂、松木恒秀、パーカッションは浜口茂外也、バックコーラスが山下達郎、大貫妙子…と、錚々たる顔ぶれ。リアルタイムで聴いていた世代の人たちにとって、この時代にこのメンバーがやらかしてくれた色々な試みは、すごくワクワクするようなことだったんだろうな、って気がする。
昨年から月桂冠のCMで流れてる「のうぜんかつら」って歌がちょっと気になってて、「あのヘンテコな歌い方をする歌手は誰? 元ちとせの親戚?」…と調べてみたら安藤裕子(ニュースキャスターと勘違いしてしまいそうな名前だ)って人なのだと分かり、先日リリースされた『Merry Andrew』をAmazonで買ってみたのだけど、「うーん、まだまだだよなぁ。だったら、女性ボーカルものは吉田美奈子で間に合ってます」と思ってしまった。で、そのアルバムは収録曲のすべてを安藤裕子自身が作詞してるんだけど、「昔の田舎の高校の文芸部? …ってか、『MY詩集』? 」みたいな、乙女チックなナルシシズム全開で、このヒト、歌うことに専念したほうがいいよ…と思ってしまった。(でも、きっとすごく好きなんだろうな、作詞が…。)
ワタシは、「趣味は詩を書くこと♪」というポエムなヤツとは絶対に友達になれない。最近はあんまりいないけど、昔はけっこういたのよ、そーゆーヤツが。「わたくしメの趣味はァ、ポエムを書くことなのでありまーす。ちなみに今はテニス部の藤堂先輩に片思い中。キャハっ♪」みたいな。おお、やだ…。んで、ちょっと年上のおねーさん達でそっち方面のヒトは、120%、『小さな恋のものがたり』が愛読書なんだよなー。チビのチッチ&ノッポのサリーの、うだうだうだうだした恋愛模様。おお、やだ…。) ああ、話がそれてしまった…。
以前、吉田美奈子のアルバムについて、あるCDショップて尋ねたら、「吉田…美和ですか? (←それはドリカム!) …じゃなくって、吉田日出子?(←それは天然系女優!)」という反応をされた。アルバイトじゃなくて正社員の店員に。ニッポンでCD屋やるんだったら、知っといてくれよそのくらい。
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